Now or Never

今でしょ!

ナベサダ

突然ですが、、、

もう数十年以前のこと。

土曜日夜の小林克也さんの音楽番組と言えば、、、

「ベストヒットUSA」

いやいや、もっと以前のお話しで^^;

ブラバス・サウンドトリップ「渡辺貞夫マイ・ディア・ライフ」(FM東京)

高校時代にジャズにハマる一つのきっかけになった番組でした。

当時、自分より一足早くジャズにハマった友人宅で、私はジャズと出会いました。

よく聴いていたのは、レコードではなく、カセットテープに録音されたラジオ番組。

それが、ナベサダの「マイ・ディア・ライフ」でした。

ここ数日、昔の愛盤を引っ張り出してナベサダを聴いているうちに、この番組のことを思い出しネットで調べてみると、ありましたありました!

konkichifox2.web.fc2.com

いや、凄い情報量で驚きです。

管理人の狐野こん吉さん、リンクの許諾ありがとうございましたm(_ _)m

そして、もしやと期待してYouTubeで検索してみれば、、、

何度もこの番組のオープニングを聴いているうちに、ナレーション抜きで曲を聴きたくなって買ったのがこのレコードです。

「マイ・ディア・ライフ」

20160702DSC09711.jpg

渡辺貞夫 (as,fl,sn)
リー・リトナー (g)
デイブ・グルーシン (p, el-p)
チャック・レイニー (el-b)
ハーヴィー・メイソン (ds)
スティーブ・フォアマン (per)
福村博 (tb)

そして、当時「旬」だったこのアルバムを引き続き購入。

「渡辺貞夫リサイタル」

20160702DSC09720.jpg

渡辺貞夫 (as,fl,sn)
峰厚介 (ts,ss)
福村博 (tb)
本田竹曠 (p,el-p)
渡辺香津美 (g)
岡田勉 (b)
守新治 (ds)
富樫雅彦 (per)
岡沢章 (el-b)

さらには「スイングジャーナル」誌を買うようになって、やたらと当誌が推薦しているアルバムを購入。

「チャーリー・パーカーに捧ぐ」

20160702DSC09712.jpg

渡辺貞夫 (as)
八城一夫 (p)
原田政長 (b)
渡辺文男 (ds)
日野皓正 (tp)(Guest)

「マイ・ディア・ライフ」以降の聴きやすいフュージョンも嫌いではありませんでしたが、このアルバムを聴いて、当時はナベサダの根っこを見つけた気がしていました。

ジャケットも裏面含めてカッコ良かったのですが、、、

20160702DSC09718.jpg

リスペクトするチャーリー・パーカーの13回忌の命日に開かれたコンサート。

ところが、ゲストに呼んだ日野皓正の不調とかもあって、ハプニングが発生する。

以下は油井正一さんの書かれたライナーノーツを引用させていただきました。

ちなみに、この日本のジャズ評論家の第一人者も1998年に他界されました。

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「日野が加わって2曲終わったところで、サダオが耳打ちして全員退場させたのは、当日の予定にないハップニングであったが、ぼくにはその気持ちがよくわかった」

「こうしてサダオは唯一人ステージに残り、全くの無伴奏でアルトを吹き出した。それがB面(1)の≪言い出しかねて≫である」

「≪言い出しかねて≫が終わると、サダオは無伴奏のまま、≪オー・プリヴァーヴ≫に入った。驚いたのはステージの袖にいた4人のサイドメンである。あわててステージにかけこんで位置についた」

「サダオのバックに位置した日野がペットで何度も「ここにいますよ」と合図している有様がよくわかる。サダオはこの曲も無伴奏でやりたかったのだ。ペットが耳に入ると彼は一層エキサイトして、「君たちはいいんだ。一人で吹くんだ」といわんばかりに激しくアドリブを続ける」

「「どこから割りこもうか」と待機の姿勢のサイドメン。「割り込まなくていいんだ、いいんだ」と叫び続けるかのような渡辺貞夫」

「この1:4の対立は、結局サダオが折れて、ペットとリズムが割りこめるような導入部を作って終わる」

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いやあ、今聴いても鳥肌ものです。

いつもニコニコしてリラクシングな音を奏でるナベサダって、実はこんなプレーヤーだったんだ!

それからは、予定調和のような「マイ・ディア・ライフ」以降の曲から遠ざかって、グレイト・ジャズ・トリオと共演した「アイム・オールド・ファッション」や「バード・オブ・パラダイス」の4ビートにはまり、そして同時期にムーブメントとなっていたVSOPの洗礼を受けて、マイルスに到達します。

今日はムシムシとして暑かったせいか、ジャズにまつわる思い出話を語ってしまいました。

これからジャズを聴くのにいい季節になりますね。

しかし、、、もっといい音で聴くために、例のパワーアンプ4in1計画をさっさと進めなければ(;^_^A