Now or Never

今でしょ!

たかが帯、されど帯 アーリー・ビートルズ (JP)

前回、米国編集盤"The Early Beatles"を紹介しました。

toei-sportif.hatenablog.com

この記事の中で、東芝音工製の当時の愛聴盤を披露しました。

キャピトルがアメリカで販売したアルバムを、東芝音工が日本国内で販売するために製造したものです。

日本国内でプレスし、ゲートフォールドのジャケットにして見開きにライナーノーツを印刷、そして帯を付けて、歌詞カードを挿入しました。

前回記した通り、当時の自分の慣わしで帯は買ったその日に破り捨てていたので、この愛聴盤にも帯がありません。

その昔はなくても全然気にならなかった帯。

いや、むしろ付いていると目障りで邪魔でしかなかった帯ですが、一体どうしたことでしょう。

今では、中古国内盤は帯付きを目安に探すようになりました。

帯の有無で中古価格が大きく変わりますが、手に入れたレコードを売るつもりなど毛頭なく、リセールバリューを期待しているわけではありません。

骨董趣味って訳でもないし・・・

自分でも説明がつきませんが、国内盤に帯が付いていないと、とにかく物足りなくて残念感に包まれるんです^^;

そして、、、このレコードには帯がありません。

でも、「収集の本丸は国内編集盤だし、この盤はキャピトル・レインボーのUSオリジナルを手に入れたし、国内製造の米国編集盤なんてニッチに力を注いでどうする、別に帯なんかなくてもいいや」と思っていました。

この盤はこれでお終いなのだ。

これでいいのだ。

俺と結婚しろニャロメ~!

この時のこと。

記事のために、ジャケに続いて歌詞カードを撮影しようとしてあれまびっくり、当然ジャケットに収まっているはずの歌詞カードが見当たりません。

もちろん捨てるはずはないのですが、どういう経緯か紛失してしまったようです。

その瞬間「残念」とは思いましたが、今更歌詞カード片手に歌詞を追っかけながら聴いたりはしないので、まあいいか・・・

と、確かにそう思っていました。

しかし不思議なもので・・・

このレコードに完品なんて望んでいないつもりでしたが、帯ばかりか歌詞カードまでなくなって「愛聴盤だった」とはいかがなものかと、その後次第に忸怩たる思いが沸々と湧いてくるのでした。

そ・し・て・・・

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本当、馬鹿ですねえ~

手持ちのレコード、決して盤の状態が悪くないんですよ。

ジャケットだって綺麗だし。

この盤を聴くのは、時々引っ張り出して当時のステレオ録音を懐かしむくらいで、このままでも何の支障もありません。

でも買っちゃいましたよ、帯と歌詞カードの付いた完品を。。。

それも、盤もジャケもコンディション良好とは決して言えないものを。。。

同じ音楽にお金を使うなら、聴いたことのない盤や持って置きたい盤は他にも山ほどあるのに。。。

いや、せめて、同じビートルズならUKのオリジナルにお金をかけて音を追求した方がなんぼか。。。

はいっ、自分の中の冷静君のこぼす泣き言はここまで。

欲しいものは欲しいんだよ、バーロー!

レコードだって、見た目は大事なんだよ!

これが俺様のレコード道なんだよ!

はいはい、興奮君も落ち着いてください。

もう買っちゃったんだから、今更息巻かなくてもいいじゃないですか(笑)

こんな訳で、衝動を抑えきれずに買ってしまったものですから、こいつの顔を立てるのに、せめてこの場で紹介させてください。

アーリー・ビートルズ<キャピトル・オリジナル・アルバム> (JP) [1970.09.25]

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"初期傑作集"と、まるでベストアルバムのようなキャッチ。

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前回の記事のタイトルも、これでご納得いただけるかと^^;

「ジョンが歌詞カードの通りに唄ってないぞ」と、田舎の中学生でも気付いたフレーズがここ。

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帯付きを手に入れて気付いたこと。

当時は大事な情報源だったライナーノーツが読めないじゃないか。

また破り捨てたくなったりして。。。(笑)

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なお、このライナーノーツを書いた小島素治さんは、季刊カルチャー誌「サブ」を発行していた謎に満ちた方でしたが2003年に亡くなっていたそうです。

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ビートルズを特集した「サブ」の2号は、横尾忠則さんの装丁、かまやつひろしさんや淀川長治さん、浅井慎平さんも寄稿していて興味大ありですが、たまに見かけてもその古本相場価格にタジタジとなってしまいます。

どなたか、体裁は問わないから、内容を復元して安価でご提供いただけないものでしょうか。

🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵🎵

脱線しました。

さて、ここまでアーリー・ビートルズについて語ってきました。

自分にとって思い入れたっぷりだけど、平均的日本人から見ればマイナーなこのアルバムのことを、レココレ増刊のこの本ではどう評しているのか?

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ちょっと気になって読んで見れば、著者の和久井光司さん曰く、、、

※以下同著からの引用

「・・・ハード・ロックやプログレ全盛の70年代前半に、ひ孫コピーみたいなステレオ盤で初期ビートルズを聴くというのは、当時の彼らを正当に評価する機会を与えられなかったのに等しいと思う。・・・」

それを夢中になって聴いていたばかりか、帯と歌詞カード欲しさに買い直した俺っていったい。。。orz

さあ、次回こそいよいよ国内盤が紹介できそうです。(本当か^^;)