それが何かもよくわからずに、初めて買った、いや買ってもらったビートルズのアルバムが、キャピトルの「Meet The Beatles!」でした。
今にして思えば、あれこそが所謂「ジャケ買い」でした。
こうして、最初に手にしたのが米国編集盤だったので、アルバムなんて滅多に買うことが出来なかった当時、曲が被らないように被らないようにと、ビートルズの初期のアルバムは米国編集盤を集めることになりました。(と言っても数枚ですが)
しかし、キャピトルにとっての2ndアルバム・・・
ヴィー・ジェイから出した正真正銘米国デビューアルバムを含めると米国で3枚目となるこのアルバムには、当時手を出しませんでした。
The Beatles' Second Album (US) [1964.4.10]
何故か?
収録曲が少ない。
米国は、アルバム収録曲を節税対策で12曲以内に収める慣習がありましたが、このアルバムは全11曲。
同じジャケットの国内盤の2ndアルバムは14曲収録されています。
3曲も損じゃん(笑)
そして、当時の自分には外れの曲が多かった。
初期のビートルズに夢中になった頃は、とにかく有名な曲を何回も繰り返して聴き漁りたかったのだ。
もっとも、このアルバム、今見ても地味な選曲だと思いますが。
英国のシングルから収録された4曲だって「She Loves You」以外はB面だし。
この中で唯一の全米シングルチャート1位となった「She Loves You」は、どういう経緯かは忘れましたが、既にEP盤で手に入れていました。
おそらく、「抱きしめたい」が既に入手していた「Meet The Beatles!」と被るけど、残りの3曲を聴きたくてたまらなくて、700円はたいて買ったものと思います。
ちなみに、このアルバムが発売された当時の『ビルボード』誌(4月4日付け)では、チャートの1位から5位までをビートルズが独占。
1位「Can't Buy Me Love」
2位「Twist And Shout」
3位「She Loves You」
4位「I Want To Hold Your Hand」
5位「Please Please Me」
このEP盤は「Can't Buy Me Love」を除く4曲が収録されています。
当時は、こういうレコードが欲しかったんだなあ~
まあ、こういうこともあって、当時の自分にとって大金払う余地はないと評価していたわけです。
で
この個体は、ずっと後年になって矢印帯の国内盤を集めていた頃に、どうせなら米国編集盤もと、少々手を広げて入手したのでした。
正直とりわけ欲しいと思ったこともなかったので、「With The Beatles」と同様にアルバムへの思い入れは特にありません。
※右の矢印に記載したのは編集元となる英国盤
A1. Roll Over Beethoven ←With The Beatles
A2. Thank You Girl ←シングル(3枚目B面)
A3. You Really Got A Hold On Me ←With The Beatles
A4. Devil in Her Heart ←With The Beatles
A5. Money (That's What I Want) ←With The Beatles
A6. You Can't Do That ←シングル(6枚目B面)
B1. Long Tall Sally ←4曲入りEP(当時未発売)
B2. I Call Your Name ←4曲入りEP(当時未発売)
B3. Please Mister Postman ←With The Beatles
B4. I'll Get You ←シングル(4枚目B面)
B5. She Loves You ←シングル(4枚目A面)
◇リリース : 1964.4.10
◇カタログナンバー : T-2080
◇モノラル/ステレオ : モノラル
◇レーベル : レインボウ・キャピトル
・B1とB2の演奏時間記載あり ※ファースト・プレスは記載なし(T_T)
・B2のクレジットがASCAP ※ファースト・プレスはASCAP。以降はBMI(↑と矛盾)
◇トレイル・オフ・エリア情報
[A面]・マトリクス・ナンバー : T-1-2080-G4
[B面]・マトリクス・ナンバー : T-2-2080-G2
・AB面にペンシルヴァニア州スクラントンのプレスであることを示す記号あり↓
インナースリーブはカンパニースリーブ(青)です。
改めて収録曲を見て面白いと思ったのは、チャック・ベリーとリトル・リチャードのカバー曲をAB各面の1曲目にもってきてR&B色を出しているんですが、ジョージがボーカルをとる「Roll Over Beethoven」をA面に、ポールがボーカルの「Long Tall Sally」をB面にもってきたこと。
グループ内の力関係を考えれば逆だと思うんだけど、そこが本人らが選曲に関与しない国外盤だからこそなんだろうと思います。
ちなみに「Long Tall Sally」こと「のっぽのサリー」と言うと、ミュージック・ライフのラジオCMを思い出しますね。
それと、当初キャピトルがビートルズに興味を示さなかったため、スワン・レコードからシングルリリースされた「She Loves You」が、ここに来てひっそりとB面の最後に収録されたこと。
しかし、ジャケットでは「featuring SHE LOVES YOU」と、この曲を前面に押し出している。
そもそもレコードの内周は音が悪いし、featuringする曲をB面の最後にもってくるなんてありえないよなあ~