ややこしいアルバムを紹介する順番がきた。
キャピトルがアメリカでリリースした「The Beatles' Second Album」を、東芝音工が日本国内向けに製造・販売したものです。
日本国内でプレスし、ゲートフォールドのジャケットにして見開きにライナーノーツを印刷、そして帯を付けて、歌詞カードを挿入しました。
何度も繰り返しますが、初期ビートルズのアルバムを私は米国編集盤で集めましたが、正確には、この「東芝音工製」の米国編集盤が対象です。
ただし、米国編集盤を集めるきっかけになった「Meet The Beatles!」だけは、以前書いた通りキャピトル製の直輸入盤でした。
ああ、ややこしい!
なので、前回「このアルバムには、当時手を出しませんでした」と言った対象は、正確にはこの東芝音工製のアルバムのことであります。
この個体を手に入れたのは、ほんの数年前のこと。
ザ・ビートルズ・セカンド・アルバム <キャピトル・オリジナル・アルバム> (JP) [1970.8.25]
瓢箪帯(丸帯ともいう)
「キャピトル・オリジナル・アルバム」なのに、アップルレーベルの怪。
日本ビートルズ・ファン・クラブの香月利一氏によるライナーノーツ。
香月利一氏は、リンゴ・スターを仲人に結婚式を挙げたビートルズ研究家ですが、1999年に亡くなりました。
なお、瓢箪帯をまとった米国編集による旧譜を東芝音工が立て続けに発売したのは、1970年の8~10月のこと。
この年の4月にポールがビートルズ脱退宣言を出し、6月にアルバム「Let It Be」リリース、そして8月に同名映画が日本で公開されています。
「最後にひと稼ぎ」って魂胆が見え見えで、当時からレコード会社が商魂丸出しだったことがよくわかります。
ちなみに、国旗帯が1976年に登場しますが、ここでは英・米・日の各編集盤がそれぞれの国旗を掲げた帯を付けてラインアップされていました。
その後、国旗帯がフェードアウトするとともに、米国編集盤はタイトルリストから消えました。
長い間続いたビートルズブームがようやく終焉し、これだけのラインアップを維持するのが出来なくなったということでしょう。
私自身もビートルズへの興味はとっくになくなっていて、それがいつ頃だったのかもわかりません。
それが、今になってこんな駄文を書いている。
不思議なものです。
※右の矢印に記載したのは編集元となる英国盤
A1. ロール・オーバー・ベートーヴェン ←With The Beatles
A2. サンキュー・ガール ←シングル(3枚目B面)
A3. ユーヴ・リアリー・ゴッタ・ホールド・オン・ミー ←With The Beatles
A4. デヴィル・イン・ハー・ハート ←With The Beatles
A5. マネー ←With The Beatles
A6. ユー・キャント・ドゥ・ザット ←シングル(6枚目B面)
B1. ロング・トール・サリー ←4曲入りEP(当時未発売)
B2. アイ・コール・ユア・ネーム ←4曲入りEP(当時未発売)
B3. プリーズ・ミスター・ポストマン ←With The Beatles
B4. アイル・ゲット・ユー ←シングル(4枚目B面)
B5. シー・ラヴズ・ユー ←シングル(4枚目B面)
◇リリース : 1970.8.25
◇カタログナンバー : AP-80012
◇モノラル/ステレオ : ステレオ
◇レーベル : アップル
◇トレイル・オフ・エリア情報
[A面]・(5~7時) ST-X-1-2080 1S3 3 〄(←ジスマーク)
・(11時) 3Λ
[B面]・(4~6時) ST-X-2-2080 1S2 3 〄(←ジスマーク)