さあ、やっと本題の国内編集盤を紹介する順番がやってまいりました。
本国イギリスでファーストアルバム"Please Please Me"が発売されたのが1963年3月22日。
これから遅れること1年余り、日本でもようやくビートルズのアルバムが発売される運びとなりました。
ビートルズ! (日) [1964/4/5]
私は最初に"Meet The Beatles"の輸入盤を買ったばっかりに、以降は米国盤の道を歩むことになりました。
なので当時は横目で見ていたこの国内編集盤、曲が被りまくるので手は出せませんでしたが、垂涎の1枚でした。
当時、モノラル録音はステレオ録音に劣ると信じていました。
実際に、東芝音工製のビートルズのLPレコードは、中期以降のステレオ版に比べて初期のモノラル盤の方が300円ほど安く値付けされていましたから、ステレオ盤の方が高級で音がいいと考えても無理もありません。
それに、せっかく我が家にはサンスイの家具調ステレオがあるのだからと、少々高価なことには目をつぶっても、モノラル盤には極力手を出さない方針でした。
では、何故このモノラルのアルバムが自分にとって垂涎だったかと言いますと、収録曲がまるでキラ星の如きヒットソングばかりだったからに他ありません。
Side A
※右の矢印に記載したのは編集元となる英国盤
A1. 抱きしめたい ← シングル(5枚目A面)
A2. シー・ラヴズ・ユー ← シングル(4枚目A面)
A3. フロム・ミー・トゥ・ユー ← シングル(3枚目A面)
A4. ツイスト・アンド・シャウト ← Please Please Me
A5. ラヴ・ミー・ドゥ ← シングル(1枚目A面)、Please Please Me
A6. ベイビー・イッツ・ユー ← Please Please Me
A7. ドント・バザー・ミー ← With The Beatles
Side B
B1. プリーズ・プリーズ・ミー ← シングル(2枚目A面)、Please Please Me
B2. アイ・ソウ・ハー・スタンディング・ゼア ← Please Please Me
B3. P.S. アイ・ラヴ・ユー ← シングル(1枚目B面)、Please Please Me
B4. リトル・チャイルド ← With The Beatles
B5. オール・マイ・ラヴィング ← With The Beatles
B6. ホールド・ミー・タイト ← With The Beatles
B7. プリーズ・ミスター・ポストマン ← With The Beatles
遅れて出てきた強みですねえ~
初期ビートルズのベストアルバムと言っても通じる選曲と思います。
全英1位が4曲、全米1位が3曲収録されているんですから・・・
私自身にとっても、ビートルズにのめり込み始めた頃に聴きたかった曲ばかりで構成されていたので、もしもこのアルバムがステレオ録音だったら、曲が被るのを承知でこのアルバムを手に入れたかも知れません。
所謂、捨て曲なしの神アルバムの存在でした。
いや、ちょっとだけ嘘こいた。。。
B4,B6は個人的にはいらないかな(;^_^A
さて、実際に私がこのアルバムを手にとったのは高校時代のこと。
アルバイトのお金で好きなレコードをちょこちょこ買う余裕が出来た頃、憧れだったレコードを遂に入手。
帯は、1973年に登場したフォーエヴァー帯に切り替わっていました。
現物(例によって帯は現存せず)
こうして遅れて買ってはみたものの、自分の中でビートルズが旬だった時期はとっくに終わっていることに気付いたものです。
さて、話を戻して、今回紹介したのは、数年前に入手した矢印帯です。
一見して帯以外は同じに見えますが、ジャケットの紙質と製法は大きく異なります。
矢印帯時代のジャケット(写真上)は、「ペラジャケ」と呼ばれる、それこそペラペラの安っぽい紙で出来ているのですが、こいつに萌ちゃうんですよね^^;
以前にも記しましたが、自分がビートルズのレコードが欲しくて仕方なかった頃、1970年当時といえば、前期ビートルズのレコードはアップルレーベル、矢印帯です。
欲しかった時代の体裁のアルバムをわざわざ買い直して集めたわけです。
シリコンオーディオ世代の方には、どう説明してもわかってもらえないかも知れません。
希少価値から言えば、もっと古いオデオンレーベル、そして発売当初に付いていたという半掛け帯の方が、もう比較にならないほど上になります。
2014年に発売された日本盤CDボックスで再現された半掛け帯
本物が欲しくなったら相当の覚悟が必要ですが、自分はこの半掛け帯を見たことも聞いたこともなく全く思い入れがないので、変な気を起こす心配はありません^_^;
国内盤収集にあたってもう一つこだわったのが赤盤。
赤盤といっても、このベストアルバムのことではなく、、、
red waxのことです。
赤盤とは、東芝音工が「エバークリーン」と呼んでいた静電気防止のために帯電防止剤を含ませたレコード盤のこと。
ホコリがつきにくいのが売りでしたが、正直なところ効果は実感できず。
ではどうして赤盤にこだわっているかと言うと、少年時代に友人の兄貴から借りたレコードが赤盤で、これが何ともカッコ良くて、当時憧れまくったからに他ありません。
他人が持っているものは何でも欲しがる子だったようです(;^_^A
以上、とりとめのない支離滅裂の思い出話となってしまいました。
アップル矢印帯赤盤への思い入れは今回全て吐き出しましたので、次回からは肩の力を抜いて軽く記したいと思います(笑)