昼食を食べると、いよいよ会場に向かいます。
大間々から先は沿道の景色が一変、わたらせ渓谷沿いにR127を北上。
ものの30分でとうちゃこ
参加費500円をお支払いして、ドキドキしながらホールに入ると、、、
ホールの対角線の両端に、再生システムとリスニング席があります。
その間、約30m。
私が想像していた、ホールに所狭しとパイプ椅子が並べられていて、数十人の参加者が息を潜めて音楽に聴きいっている光景とはかけ離れた空間がそこにありました。
主催者の藤原さんの他にそこにいたのは、我々が滞在した時間を通して延べ7名だったと思います。
我々2名+1名以外は全て常連さん。
エルタスが復刻したウエスタン・エレクトリック(以下「WE」)で構成した機材の詳細は、前回記事に貼った「PHILE WEB」のサイトで紹介されているので、ここでは写真だけ載せておきます。
ちなみに、「ミラフォニック」とは、WEが開発した劇場用の新型トーキー映画再生装置だそうです。
それを、大きなホールでのオーディオ観賞に使っちゃおうとよく考えたものですね。
ちなみに、これらのスピーカーは「励磁型」で呼ばれるタイプで、一般的な永久磁石(アルニコとかフェライトとか)ではなく、電磁石で駆動します。
私は不勉強でこれまで見たことも聞いたこともありませんでしたが、このような物が存在して、また現在でも作っていることに驚きです。
で、この励磁型スピーカーの電源がこれです。
入口は、本物のWEらしい。
ちなみに、ここまで各機種の情報は「PHILE WEB」のサイトからのコピペです。
もう少し藤原さんと話をして、いろいろ訊いておけば良かったなあ~
持ち込んで再生いただいたのは、先日紹介した2枚です。
私ごときの駄耳で云々するのは憚られるので、簡潔に印象を述べると「暖かい音」の一言かな。
聴き心地の良い音の塊がドーンと来る感じ。
音を聴き分けるには不向きに感じましたが、それは私の駄耳のせいかも知れません。
私は、残念ながら本物のWEの音を聴いたことがありません。
なので、このエルタス製がどこまでWEに迫った音なのか、知る由もございません。
ちなみに、新橋の住人さんの印象は、
「ウーファーのカットオフ周波数が高過ぎる」
「おそらく、スコーカーの下が出ないから、ウーファーが200Hz以上をカバーしていて、それがノイズになっている」
「楽器はともかくボーカルが厳しい」
私はそこまで感じなかったのですが、ある男性ボーカルのアルバムがかかった時に、ボーカルの音割れを感じました。
ちなみに、その声は山下達郎に聴こえたんですが、ちょっとおかしいぞ。
新橋の住人さんに「これって山下達郎ですかね?」と訊いたら、
「似ているけど、、、艶もハリもないよね」
「別人でしょ」
うん、確かにそうだと思っていました。
その後、レコード交換の合間に、新橋の住人さんが確認したところ、、、
これは「SPACY」という山下達郎の2ndアルバムであることが判明。
驚きました。
そもそも、このアルバムに収録されている楽曲を全然知らなかったとは、達郎ファンに怒られそうです(笑)
さて
14時半頃に会場に入って、3時間も経った頃。
おしゃべりに勤しんでいた常連の方も帰っていって、参加者も我々2人きりになりました。
実は、持ち込んだレコードがもう1枚ありました、
「えっ、これを聴くの?」
と、驚かれそうな気がして、持参したにも関わらず再生の依頼をためらっていたんです。
凡そ、オーディオのチェックに使うようなアルバムではないと考えていたからです。
その隠し玉はこれでした。
ビートルズ。
それもデビューアルバムです。
当時の大人たちが眉をひそめた音楽。
おずおずと再生を依頼。
そして出てきた音は、これぞラウドカット!
程よい音圧で、若い彼らの声が飛んでくる!
ああ、いいわあ~
大人たちがわかってくれなくてもいいよ(笑)
再生が終わってレコードを受け取りに行くと、藤原さん曰く
「オリジナルは音がいいねえ!」
ああ、よくわかっていらっしゃる。
オーディオにどっぷりと嵌っている人の再生対象はクラシックやジャズがメインで、ビートルズのレコードやその再生に興味あるわけないと思っていた私が未熟者でした。
それに、よ~く考えてみれば、、、
1963年製のこのレコードは、このシステムで再生するのにうってつけだったのかも知れませんね。