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【狂犬通信 Vol.90】遠江國周智郡・犬居城

犬居城は幕末の博徒清水次郎長の一の子分、森の石松で有名な森町から北に20kmの山中、火の神を祭った秋葉山神社下社の門前町である犬居集落の北東側にあります。
鎌倉期に気田川流域の地頭職に任じられた天野氏によって築かれました。
天野氏は今川氏に従っていましたが、武田氏の駿河侵攻に伴い武田氏に従い、徳川氏と戦うこととなります。
武田信玄死後の天正2年、徳川氏は天野氏を攻めるべく、犬居へ侵攻します。
しかし、気田川の氾濫により攻撃は頓挫し、退却中に追撃を受けて大損害を出します。
天正4年、長篠合戦で武田氏は大敗し、徳川氏は再度、犬居に侵攻します。
天野氏は抗し切れずに甲斐に逃亡し、気田川流域は徳川氏の勢力下に置かれることとなります。
城は規模は小さいながら、三日月堀や馬出等の技術的に優れた特徴を持ち、武田氏の影響を強く受けている印象です。
なにより、この城は旧秋葉街道を南から進んで来た敵に対して備える構造をしており、旧秋葉街道を北から攻めて来た敵に対してはあまり注意を払っていない印象です。
つまり、この城は対徳川戦の為に築城されたと考察します。
所詮、素人考えですが…。

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※内容に誤りがある事があります。(by 綾瀬の狂犬氏)