ナベサダは1976年に文化庁芸術祭の大衆芸能部門大賞を受賞しました。
この時受賞対象となったリサイタルを収録したアルバムがこれです。
「渡辺貞夫リサイタル」
渡辺貞夫 (as,fl,sn)
峰厚介 (ts,ss)
福村博 (tb)
本田竹曠 (p,el-p)
渡辺香津美 (g)
岡田勉 (b)
守新治 (ds)
富樫雅彦 (per)
岡沢章 (el-b)
このアルバムを手に入れた当時から、ピアノを筆頭に疾走感溢れるA3と、ピアノが心に染み入るB2が、自分の大のお気に入り。
初めて聴いた頃、「これが大人が聴くジャズってやつか」と、タバコを吹かし酒を飲みながらB2を聴いて、調子に乗ってトイレで吐きまくったことを思い出します(;^_^A
それからも、部屋の蛍光灯を消し白熱灯のダウンライトを灯して、ウィスキーグラスを片手に聴くこと数え切れず。
ナベサダのソプラニーノも勿論いいけど、ピアノのソロに入ると今でもゾクゾクします。
ピアノ奏者は本田竹曠。
本田竹曠の名はこのアルバムで覚えました。
だから、自分にとっての本田竹曠は、「竹広」でも「竹彦」でもなく「竹曠」なんです。
本田竹曠だけではなく、峰厚介、福村博、渡辺香津美、富樫雅彦・・・
日本における当時のジャズトップアーティストの名前を覚えた、自分にとっても記念碑的なアルバムです。
これだけのメンバーが出演しながら、「コンサート」ではなく、敢えて「リサイタル」と銘打ったのは、文化庁芸術祭を意識したからでしょうか?
それとも、その時点までのナベサダその人の音楽の集大成とすることを意識したからでしょうか?
閑話休題。
本田竹曠のピアノに痺れた自分が、その後初めて手にしたリーダーアルバムがこれ。
本田竹曠(p)
鈴木良雄(b)
渡辺文男(ds)
ジャケットとタイトルのインパクトが凄くて身構えそうになりますが、オーソドックスで聴きやすい名盤です。
ジャズのスタンダードナンバーをピアノが情感たっぷりに歌っています。
「ジャズピアノを聴いてみたいけれど、何から聴けばいいかわからない」
と、悩んでいる人がいれば、間違いなくこの1枚は推奨候補になるでしょう。
1979年に結成されたこのバンドも忘れられないですね。
本田竹曠(p)
峰厚介(ts,ss)
大出元信(g)
川端民生(el-b)
村上寛(ds)
このジャケットも、一見するとちょっと変にヤバそうな感じですが、当時の実力者による正統派王道フュージョンです。
当時、ジャズとロックが融合した「クロスオーバー」が、「フュージョン」と呼ばれ始めた頃だったと思います。
このCMは、ナベサダのブラバスと同様によく覚えているなあ~
でも、当時購入には至らず。
フュージョンにやられてスパイロ・ジャイラや、その後シャカタクをよく聴いていた友人からレコードを借りてきてよく聴いたものです。
当時のことを思い出して、先日安い中古レコードを買って聴いてみました。
CMでも流れた印象的なB3以外は、あまりインパクトがなかった。。。
時を経ても、このアルバムは自分の趣味にはあまり合わない模様です。
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本田竹曠 ※以下「ウイキペディア」より転記、一部編集
1945年8月21日誕生。岩手県宮古市出身。
1966年 プロとして渡辺明、武田和命などのコンボで活動開始。
1968年 自己のリーダー・トリオ初結成。また、グループ・サウンズザ・モージョ結成。この時期、弘田三枝子の伴奏者としても活動。
1973年 渡辺貞夫カルテットに抜擢。
1978年 峰厚介らとフュージョングループネイティブ・サンを結成。
1997年 脳梗塞の後遺症で左片麻痺となる。
1999年 リハビリテーションを経て音楽活動再開。この頃、ネイティブ・サンの再結成ライブも行う。
2006年1月12日 心不全で死去。満60歳。