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【狂犬通信 Vol.147】 中國射水郡海老瀬城

海老瀬城は氷見市の市街地の北西の丘陵にある城です。
城に関する伝承や、文書の類いは全く残されていないため、築城目的や時期は謎の城です。
ただし、浅い空堀や低い土塁等の遺構の状態や、北側2km程度の位置に射水郡最大の城である森寺城が在ることから、森寺城を攻める際に築城された陣城であると考えられています。
実際に行ってみた感想は、賤ヶ岳の古戦場に残る陣城、特に羽柴方の陣城にそっくりで、織豊系の大名によって賤ヶ岳合戦と同時期の築城。
つまり、小牧長久手合戦の時に佐々方の森寺城を攻めるために、前田方が築城したという事の様です。
この城、写真を見ると解りますが、下草が全く生えていません。
実は地主さんが一人で整備しています。
私が行った時も地主さんが一人で作業していて、全国から見に来る人がいるので城内で何か事故があった場合に車が城の前まで入れる様に道を広げてると言っていました。
さらに、缶コーヒーまでご馳走して貰いました。(話し相手が欲しかったんだと思いますが)
かれこれ50年近く城を廻ってますが、地主さんと話す事はあっても、奢ってもらったのは初めてです。
事故が起きない様に(場合によっては地主が責任を問われるから)危険な場所にロープを張ったり、わざと木を倒して入らない様にするのは珠に見ますが、ここまでする地主さんは初めてです。
帰るときに帽子をとって最敬礼して来ました。(≧∇≦)