どうしても聴く気になれない歌手がいる。ボブ・ディランがそうだった。ざらつくようで鼻にかかった声、そしてあの独特の抑揚。邦楽に例えれば演歌。何で普通に歌わないんだろう？ 他のアーティストがカバーすると結構聴ける曲もあるのに。詩人。歌詞がいいと言う。残念、私は歌詞で曲を聴かないんだ。
ところがどうした。ここ数週間、聴く曲聴く曲みんなボブ・ディラン。あの声と節回しにすっかりやられてしまった。そうか、わかった！ やっと、演歌が身にしみる歳に、演歌のわかる男になったということか。昨年から『DYLAN ICON』なるディランを次世代に繋げていく世界的なキャンペーンが始まっているらしい。もしかしてこのキャンペーンのサブリミナル効果？
・・・と、こんなこと書き散らしていると熱烈なディランのファンと演歌好きから殴られそう。今のところ歌詞もわからないまま、歌唱と楽曲の良さに聞き惚れている。聴きながら歌詞を追っかけて詩を楽しむのは次のステップにとってある。貧乏性なんで。ここ一か月で買ったレコード・CD・DVDが12タイトル。まだまだ足りない。ニューポートのDVDとローリング・サンダー・レヴューのCDが次に予定している燃料。あ～、楽しみ。
それにしても『DYLAN ICON』とは一体？ まだご存命、と言うか現役活躍中だというのに、このキャンペーン早過ぎないか？
