言わずもがな、カナダ生まれのジャズ・ピアニストでありジャズ・シンガーです。
グラミー賞を何度か受賞、現在のジャズ・ミュージシャンの第一人者と言えると思います。
そんな彼女が、ボブ・ディランをカバーしたのが5年前。
「Wallflower」
1960年代から70年代に流行したロック&ポップスのカバーアルバム。
その中で、アルバムタイトルとなったのが、ボブ・ディランの「Wallflower」です。
1971年に書かれたこの曲、彼のオリジナルアルバムには収録されていません。
20年後に発売された公式ブートレッグ集に収録されています。
このコンピレーション・アルバムには「何故ボツになったかわからない」と高く評価される曲もありますが、この「Wallflower」が特別評価されたという話は聞きません。
(注)自分は40代後半にしてようやくボブ・ディランの魅力に気付いた言わばニワカなので、もしかしたら事実誤認している可能性もあります^^;
どうして、ダイアナ・クラールは、自身のアルバムのタイトルにするほど、この曲に強い思い入れをもったのでしょうか?
歌詞はこうです。
Wallflower, Wallflower
Won't you dance with me?
I'm sad and lonely too
Wallflower, Wallflower
Won't you dance with me?
I'm fallin' in love with you
Just like you I'm wondrin' what I'm doin' here
Just like you I'm wondrin' what's goin' on
Wallflower, Wallflower
Won't you dance with me?
The night will soon be gone
I have seen you standing in the smoky haze
And I know that you're gonna be mine one of these days
Mine alone
Wallflower, wallflower
Take a chance on me
Please let me ride you home
ミュージシャンとしての才能と美貌をもつ正真正銘音楽界の花のような存在の彼女が、どうして「(パーティーなどでポツンとひとりぼっちの)壁の花」なんだろうと思うわけです。
もしかしたら・・・
計り知れないような心の傷やコンプレックスを抱えているんじゃないかと・・・
いや、ないな(笑)
ちなみに、ボブ・ディランの原曲とは多分全く関係なく、2012年に同名の映画が作られました。
その原作は、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」の再来と言われた作品です。
「ライ麦畑」を超えたかどうかはともかく、心に残る映画の一つです。
この映画の中で一瞬かかるこの曲。
この曲、今回紹介したダイアナ・クラールのアルバムでもカバーされています。
彼女もこの曲に惹かれたんだ・・・
全然別世界・異次元の人なのに、音楽に対して感じるところは意外とそんなに遠くはないのかななんて・・・