Now or Never

今でしょ!

天国への階段

藤井聡太五冠がいよいよ頂点に近づこうとしています。

羽生善治九段とのタイトル防衛を賭けた王将戦は現在3勝2敗。
タイトル防衛まであと1勝。

一方、渡辺明棋王との六冠目のタイトル獲得を賭けた棋王戦は現在2勝1敗。
こちらは、あと1勝でタイトル獲得。

いえいえ
もっと大事な手合いが現在行われています。

A級順位戦プレーオフ

www.shogi.or.jp

1年をかけて戦ってきたA級順位戦を7勝2敗で終えた藤井五冠は、同じく7勝2敗の広瀬章人八段と、本日名人挑戦権をかけて戦っています。
ここを勝ち上がれば、渡辺名人との名人位をかけた七番勝負に進みます。

名人位。

それは棋士にとって頂上に位置するタイトルである(きっと^^;)
例えタイトル獲得賞金額が読売新聞主催の竜王戦より1,000万円以上安くとも、一番手に入れたいタイトルである(きっと^^;)

歯切れが悪いのはスポンサーのせいなのだ。
新設したタイトル戦(竜王戦)に名人位を超える賞金を設定した、お金がたくさんあった読売新聞。
それを甘んじて受けざるを得なかった、お金があまりなかった名人戦主催の毎日新聞。
名人位のタイトル獲得賞金額は一番であって欲しかったなあ・・・

まあ、そんなことはどうでもいい。
名人位がどれだけ凄い存在かは、その歴史を見れば明白であります。

将棋における「名人」という称号は、1612年に将棋指しの家元である初代大橋宗桂が名乗ってから、現在に至るまで連綿と受け継がれてきました。
当初は将棋指しの家元が世襲で名乗る家元制でしたが、明治時代になってからは実力者が推挙によって名乗る推挙制に。
そして、1934年(昭和9年)に名人を実力で選ぶ現在の実力制名人戦が発足しました。

実力制名人戦で名人位を獲得した棋士が、通期5期以上タイトルを保持すると「永世名人」の資格を得て、引退後に襲位することとなります。

中原誠十六世名人と谷川浩司十七世名人

実力名人戦に移行してから現在まで15名の棋士が名人位を獲得しましたが、その中で永世名人となったのは、次の5名だけ。

十四世名人 木村義雄
十五世名人 大山康晴
十六世名人 中原誠
十七世名人 谷川浩司
十八世名人 森内俊之
十九世名人 羽生善治

藤井五冠が、羽生九段に続き二十世名人となるのは間違いないと思いますが、今年の名人戦がその歴史の始まりとなるのか?
現在行われている挑戦者決定戦の結果次第であります。

ちなみに、現在名人位にいるのは、正に今、藤井五冠と棋王戦五番勝負を戦っている渡辺名人・棋王です。
彼が、藤井五冠にとってラスボスか?

いえいえ
藤井五冠が最初にタイトルをもぎ取ったのが、この渡辺棋聖(当時)でした。

toei-sportif.hatenablog.com

もしも、藤井五冠が現在進行中の棋王戦に続き名人位も奪取すると、渡辺は一挙無冠に。
棋界の天辺にいた棋士がまた・・・

これが実力の世界なのだ。

あっ!

まだ、藤井五冠が名人挑戦者に決まったわけではありません(笑)

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仕事終了と同時にABEMAで対局の様子を見ながら、こうして記事を書いてきました。
今、夕食休憩が終わって、対局が再開。

(注)画像はABEMAより借用m(_ _)m

AIによる現在の形勢判断は、藤井五冠60%、広瀬八段40%で、藤井五冠やや有利と出ています。

いよいよ中盤から終盤に入っていきます。
ここからは観戦に専念するのだ。

果たして勝つのはどっちだ?