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【狂犬通信 Vol.114】九七式中戦車(チハ)

富士宮少年戦車学校の跡地にある若獅子神社に奉納されている九七式中戦車です。
サイパン島から回収された2台のうちの1台です。(もう1台は靖国神社にある)
車体の前面と左側面の至るところに貫通弾の痕があり、砲塔が斜め左を向いている事から、この戦車は最期迄交戦して破壊された事が解ります。

欧米の戦車(特に独ソ)と比べると酷く見劣りしますが、九七式(昭和12年正式採用)という事を考えると、この戦車が採用された同時期の欧米の戦車と比べて、それほど見劣りはしません。
九七式中戦車が太平洋戦争後期に成っても主力戦車として第一線で使用されていた事が問題です。
それは即ち、速やかに性能向上した次期モデルを速やかに開発して、十分な数を用意して前線に送り出せない日本という国の技術力や工業生産力の低さに起因しています。
最近、若い世代に「太平洋戦争時の日本は凄い国だったんだ!!」って、不思議な考えが広がっている様に感じますが、日本が絶対国防圏と定めたサイパン(当時は日本領)で、破壊された戦車が九七式の古いモデルであるという事実を知っているのか聞いてみたいものです。
松本零士の漫画の中の「こんなブリキの戦車を作った奴は、戦車兵に土下座して謝るべきだ!!」って科白が思い出されます。

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※内容に誤りがある事があります。(by 綾瀬の狂犬氏)