Now or Never

今でしょ!

令和の勢力図を占う十二番勝負

オリンピック。

始まるまでは、


メダルの数に興味はない。トップアスリートの最高のパフォーマンスが見れればいい

なーんて綺麗ごとを言ってましたが、いざ始まると、


ニッポン、頑張れ~

ってやっぱりなりますね。

阿部兄妹の柔道と、みまじゅんの卓球混合ダブルスには痺れました。
テレビ観ながら、ニワカ知識で、

「奥襟とらせるなあ~」
「チキータだ、いや逆チキータだあ、逆チキ逆チキ!」

よくわかりもせずに声援を送ってました^^;

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

さて本題。
オリンピックと並んで、今私が注目している対決が、王位戦叡王戦ダブルヘッダーとなった豊島将之二冠と藤井聡太二冠の十二番勝負です。

日程はこの通り、最長だと3ヶ月に渡る長丁場となります。

6月29・30日 王位戦第1局 豊島挑戦者の勝ち(王位戦1勝)
7月13・14日 王位戦第2局 藤井王位の勝ち(王位戦1勝1敗)
7月21・22日 王位戦第3局 藤井王位の勝ち(王位戦2勝1敗)
7月25日  叡王戦第1局 藤井挑戦者の勝ち(叡王戦1勝)
8月 3日  叡王戦第2局
8月 9日  叡王戦第3局
8月18・19日 王位戦第4局
8月22日  叡王戦第4局
8月24・25日 王位戦第5局
9月6・7日  王位戦第6局
9月13日  叡王戦第5局
9月28・29日 王位戦第7局

デビュー以来底なしの強さを発揮し続けて、既に敵なしの様相を見せる藤井二冠ですが、明らかに相性の悪い相手が一人います。

そう、豊島二冠です。
藤井二冠が余りにも若いので、貫禄たっぷりのベテラン棋士に思えますが、まだ31歳。

豊島二冠(竜王叡王)A級 九段 31歳
藤井二冠(王位、棋聖)B級1組 九段 19歳 

王位戦が開幕するまでの二人の対戦成績は・・・

2017年 8月  豊島(八段) 〇 藤井(四段) 第43期 棋王戦 挑戦者決定トーナメント
2019年 5月  豊島(名人) 〇 藤井(七段) 第27回 銀河戦 本戦トーナメント
2019年 7月  豊島(名人) 〇 藤井(七段) 第32期 竜王戦 決勝トーナメント
2019年10月  豊島(名人) 〇 藤井(七段) 第69期 王将戦 挑戦者決定リーグ戦
2020年 9月 豊島(竜王) 〇 藤井(二冠) 第41回 日シリーズ トーナメント戦
2020年10月  豊島(竜王) 〇 藤井(二冠) 第70期 王将戦 挑戦者決定リーグ戦
2021年 1月  豊島(竜王) ● 藤井(二冠) 第14回 朝日杯 本戦

この通り、豊島二冠の6勝1敗。
デビューしてから猛烈な勢いで勝ち続けてきた藤井二冠が、何故か豊島二冠には苦杯を喫しています。
もちろん相手は、名人あるいは竜王という棋界の頂点のタイトル保持者なんで、まだ経験の浅い藤井二冠が負け続けて当然とも言えますが、彼は豊島二冠以外の実力者はことごとく撃破して今に至っているんです。
これは、何か豊島二冠に対する強い苦手意識があるとか、豊島二冠が彼に勝つ方法を知っているとしか思えない。

そうしたところが、7年前の二人の初対戦以来の経緯を取材した記事をネットで見つけました。

www.fnn.jp

もしかしたら・・・
対戦経験のない他の棋士とは特に重圧を感じることなく望める藤井二冠だが、なまじ小学生時代に強さを目の当たりにした豊島二冠に対しては「強くて敵わない」という思いが意識の底で働いているんじゃないか。

そして迎えた十二番勝負。

初戦の王位戦第1局、藤井二冠敗れる。
ああ、やっぱり豊島二冠には勝てないのか。

2局目は、終盤入口でとても難解な豊島二冠の勝ち筋を2人ともに見逃して、結果藤井二冠が一矢を報います。

タイに戻した3曲目は、序盤から豊島二冠ペースで対局は進み、藤井二冠は全く攻勢をとれないまま中盤へ。
藤井二冠にこれといった悪手もないのに・・・これが二人の実力差なのか。
そして、大盤解説者もAIも「もうこの手で決まり」くらいの勢いで推した後手の予想手70手目5八銀を、、、豊島二冠が外しました。

2局目に続いて、序中盤はまるで萎縮したかのように手が伸びなかった藤井二冠が、この後一気に優勢に転じて見事に勝利。

この勝利で、豊島二冠に対して深層にあったコンプレックスが雲消霧散したのではないかと、野次馬レベルの私は思うのです。
今後の2人の対戦が楽しみだなあ

ちなみに、藤井二冠は、現役170名の棋士の中で、年齢は下から数えて2番目。
しかし、藤井二冠の前に立ちはだかるのは、きっとこれから棋士になるもっと若い人の中から出てくる予感がします。