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今でしょ!

【狂犬通信 Vol.29】駿河國富士郡・大宮城

大宮城は駿河一宮の浅間神社東側の大宮付近に築かれていました。
この城は浅間神社神職であり、今川氏の重臣でもある富士氏の居城でした。
武田信玄駿河侵攻時、北条氏の支援を受けた富士氏はこの城に籠城し、二度に渡り武田氏の侵攻を撃退します。
三度目の侵攻は武田信玄自ら出陣する大規模なものとなりました。
富士氏は北条氏に援軍を要請しますが、三増合戦の大敗で兵力不足の北条氏は援軍を出せず、北条氏政がそれまでの奮戦の労いと、武田氏への降伏を進める書状が3通も残されている様です。
降伏後、富士氏は領主としての地位を失い、浅間神社神職の家として、大祝を世襲して明治まで続きます。
近くの富士宮文化会館の敷地には、大祝としての富士氏の館跡を示す、芙蓉館碑が立ちます。
城は現在は完全に市街化され、遺構は全く認められませんが、江戸期に一帯の領主だった旗本・本郷氏(安政4年から一年間だけ大名となりましたが、安政の大獄で失脚)の陣屋の長屋門が移築されています。

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※内容に誤りがある事があります。(by 綾瀬の狂犬氏)