Now or Never

今でしょ!

【狂犬通信 Vol.18】武蔵國都筑郡・小机城(後)

小机城東曲輪の虎口は西曲輪の虎口と同様に南側に向けて開かれていて、西曲輪の虎口が平虎口なのに対して、東曲輪の虎口は外桝形虎口と成っています。(近世城郭の桝形と形は似ていますが、使用目的は違います)
虎口の外側は小さな切通状と成り、曲輪の縁に沿って下って行き、30m位先でつづら折れに堀底に向けて下っていきます。(小机城の周囲は民家のため、途中で降りるのを止めたため、道が何処に繋がっているかは不明です)
この曲輪の縁に沿って城道を設けるのは中世城郭ではよく見られる方法で、上の曲輪から礫(投石の事。投石を舐めている人が多いですが、高所なら投げ落とされる礫は高い殺傷力を発揮します。しかも、鉄砲や弓と違って、高いスキルが必要がありません)
で城道を進んでくる敵を攻撃する事ができます。
地形の制約上、この様な形状と成った可能性もありますが、小机城が小田原北条氏の拠点城郭である事を考えると、鉄砲が主兵装の時代にこの虎口が作られたとは考え辛いので、鉄砲が登場する前に作られた虎口が改修されずにそのまま使用されたと思われます。
そう考えると、元々存在していた東曲輪に、後から西曲輪が追加されたとする定説は正しいのではないかと愚考します。
まあ、所詮は素人考えですが、そんな事を考えながら、城址を彷徨くのも楽しいものです。\(^o^)/

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※内容に誤りがある事があります。(by 綾瀬の狂犬氏)